「脇を伸ばすポーズ」(ウッティタ・パールシュヴァコナーサナ)は、体の側面を斜め上へと一直線に伸ばすポーズです。 三角のポーズと同じく体側のポーズの一つですが、三角のポーズのように体を「曲げる」のでなく「伸ばす」ことに力点が置かれています。

側面が一直線に

脇を伸ばすポーズ(ウッティタ・パールシュヴァコナーサナ)では、 体を左右にずれかに傾けて、片方の体側の指先からかかとまでを斜め方向にまっすぐ揃えます。 腕、背骨、脚を1本のラインで結ぶのがポイントです。 身体が上下でぐっと引っ張り合って、歪みやストレスで縮んでいた側面がほぐされていきます。

正式名は「ウッティタ・パールシュヴァコナーサナ」といいます。 「ウッティタ」はサンスクリット語で「強く」、 パールシュヴァは「側面」を意味します。

動画

やり方

(1)Tの字をつくる

脚を開いて立ち、両腕を外側に開いて床と平行になるまで上げます。いわゆるTの字の形です。手のひらは下向きです。
左右の肩甲骨をしっかりと広げます。

(2)足の向きを調整

右足を真横に向けます。
左足を右斜め前に向けます(少し内股になる形)。
右と左のかかとを一直線上にします。

(3)右足のひざを曲げる

息を吐きながら右足の膝(ひざ)を90度まで曲げていきます。
直角まで曲げます。右の膝頭が右足首の真上になるようにします。

※膝頭が足首より前に出ないように注意しましょう。

(4)右手を置く

足を曲げたほうの手(右手)を前足の横の床に置きます。
難しいときは、ひじを膝の上に置きます。

(5)左手を伸ばす

反対側の手(左手)は頭の横に伸ばします。
斜め上に伸ばした腕の掌は、天ではなく床に向けます。

(7)全身をしっかりと伸ばす

身体の側面をぐっと引っ張り合っていきます。
※背骨はあくまでもまっすぐに。骨盤はひねらず、上体がかぶらないよう意識します。
※腕と体幹が並行になることを意識するようにします。

(8)視線を指先に

視線は頭の横に伸ばした手の指先に向けます

(9)左足

左足もしっかり踏ん張ります。左足のかかとが床から離れないように注意しましょう。

(10)キープ

この状態でキープします。お腹を使って下半身を安定させます。
頭が下がってこないように注意。前足の膝は直角の状態を保ち、内側に入ってきたり、外側に開いたりしないようにします。

(11)反対側

脚を入れ替え、反対側も同様に行います。

効果

脇を伸ばすポーズは、全身に効果があります。
まず、骨盤の歪みが調整できます。ふだんの行動やしぐさの癖の影響で、私たちの骨盤は左右いずれかに傾きがちです。 このポーズによって、偏りを是正することができます。

股関節を柔らかくする

左右に股が大きく開くたため、股関節が柔らかくなります。 血流がスムーズになり、むくみ解消や体内の老廃物の排出へとつなげることができます。

体幹の強化

お腹を使って下半身を安定させることになるため、体幹の筋肉(コア筋肉)が強化されます。 また、太ももの筋肉がしっかりと刺激され、脚のラインを引き締めることができます。