健康で、しかも美しく痩せるというのが、ヨガが目指す美容法です。多くのダイエット法にはリバウンドが付きものですが、ヨガは、永続的にスリムなBODYを手に入れることが可能だといわれています。
なぜヨガで痩せられるのか
私たちが筋肉を動かす時、エネルギーが必要です。そのエネルギー源になるのが、体内の脂肪です。脂肪が燃えることで、筋肉を動かすためのパワーが生まれます。
脂肪を燃やすには、大量の酸素が必要です。ところが呼吸を止めた激しい動きを行うと、必要な酸素が届かないため、脂肪は分解されません。代わりに血液中のグリコーゲンから乳酸が生成され、それがエネルギー源になります。つまり、呼吸を止めた筋肉運動や、動きの激しい筋肉運動をすると、脂肪が燃焼されにくいのです。
酸素を取り込む
呼吸を止めた激しい運動をいくらやっても、やせない原因がここにあります。呼吸を伴った運動のみが脂肪分を減らし、的確にやせられる秘密がここにあります。
ヨガは呼吸とともに行うエクササイズです。ゆっくりとした動作とともに酸素を十分に取り込むため、ダイエット効果が高いのです。
血流がスムーズに
ヨガは全身運動です。ふだんあまり動かさない骨格を動かしたり、ふだん使わない筋肉を使ったりします。それによって、全身の筋肉内の血行を良くして、余分な脂肪を自然に取り除きます。
食欲のコントロール
脳の働きを整える
脳の前頭部に、視床下部という食欲制御感知部分があります。食物をよくかみ、ゆっくりと食事をすれば、この神経組織が正常に機能して、食べ過ぎを防ぐことができます。ところが、よくかまずに飲み込んでしまうと、視床下部が満腹の指令を出すのが遅れ、食べ過ぎにつながります。そうなると、胃腸には過剰負担となり、脂肪も体のあらゆるところに蓄えられ、肥満体質になってしまいます。
ヨガは、この脳の摂食中枢のバランスを整え、働きを正常化するのに役立つと言われています。また、慢性的な食べ過ぎによって大きくなった胃を引き締め、正常な位置にもどします。
肌が美しくなる
いくらやせても、艶のないかさかさした肌では、魅力も半減します。ストレッチヨーガを行うと、吹き出物がとれ、すべすべした肌になります。
内臓機能の正常化
ヨガが肌に良い理由は、内臓の働きが正常化されるためです。
"肝腎かなめ"ということばがありますが、肌の美容のためにも、肝臓や腎臓は非常に大切な役割を演じています。
肝臓は血液中の有害物質を分解して、無毒な状態にしたり、腸の細菌分解で生まれてきたフェノール、インドール、スカトールなどの有害物質を、解毒する働きがあります。また、腎臓は各々の臓器より分解された有毒物質を、尿として体外に排出する働きがあるのです。
「三角のポーズ」や「ねじりのポーズ」
このように、肌にとって大切な解毒作用をする肝臓や腎臓に対して、「三角のポーズ」のような身体側面のストレッチや、「ねじりのポーズ」のような腹部をねじる動きは、肝臓や腎臓に快いマッサージ効果を与え、その機能を促す効果があります。
皮膚の代謝が活発に
また、ヨガをすると、皮下血流も活発になり、皮膚の代謝作用が盛んになるため、肌が美しく、うるおいのあるものになります。にきびや小ジワもなくなって美しくなると考えられています。