骨盤は健康や美容に大きな影響を与えます。日常生活における一つ一つの動きや姿勢はもとより、内臓の働き、血行にまで影響があります。

骨盤がゆがむとは

骨盤の「ゆがみ」とは、何でしょうか。それは、骨盤が傾いたり、ねじれたり、たわんだりしていることです。

左右のアンバランス

代表的な骨盤のゆがみの一つが、左右のアンバランスです。人の体の器官には、左右対称になっているものが多いです。例えば目や耳、手足、胸などは、左と右がほぼ同じ形をしています。骨盤も本来であれば、左右対称です。

しかし、年齢とともに、骨盤は左右の対称性が崩れやすくなります。日ごろから体重が左右どちらかに傾いていると、筋肉の強さに違いが生じるようになり、骨盤の向きが変わってしまいます。そうなると、それにつらなる背骨が傾いてきます。姿勢が悪くなり、首の骨にもゆがみが生じます。

肩こりや腰痛

骨盤がゆむと、背骨の正常なカーブがゆがんでしまいます。その結果、腰や肩の一部に、過度な負担がかってしまいます。一部の筋肉だけが酷使されることになるのです。

これが筋疲労を招きます。そして、コリや痛みを発生させます。

内臓への影響

骨盤がゆがむと、骨盤に包まれた腸や子宮などの内臓にも影響が出やすくなります。具体的なトラブルとしては、下痢や便秘などがあげられます。

女性の場合は、骨盤のゆがみは骨盤内にある子宮や卵巣を圧迫してしまいます。このため、ホルモンバランスを乱す原因にもなりやすいです。生理不順にもつながるとされます。また、臓器周辺の血流が悪くなることで、生理痛が悪化する原因となります。

血流など

骨盤のゆがみは、血流とも関係があります。骨盤が開きすぎたりすると、内臓が下がってしまうので、血管を圧迫。新陳代謝が悪くなります。

リンパの流れも停滞。肩コリや腰痛の原因になります。さらに、背骨に沿って通っている自律神経のバランスも乱してしまうことになります。

冷え

骨盤がゆがみは、血液の流れの悪化をもたらすため、末端に血液が送られにくくなり、冷えの原因となります。

プロポーションへの影響

骨盤が開いたまま閉じなくなってしまうと、広くなった骨盤のスペースに内臓がズルズル落ちてきてしまいます。

空間が広くなるので、内臓が正しい位置より下がってきて、下半身が太くなります。ウエストやおしりの辺りがぶくぶくになってしまう恐れがあります。

О脚やX脚

骨盤がゆがむと、О脚やX脚になるという影響もあります。

まず、骨盤のゆがみによって、脚の骨が外側に旋回した状態になると、О脚になりがちです。


一方、脚が内側に旋回した状態でゆがむと、X脚になりやすいです。