ヨガの蓮華座とは

「蓮華座」(れんげざ)とは、両足をクロスさせ、反対側の太ももの上にのせるヨガの座法です。「パドマ・アーサナ」とも呼ばれます。集中しやすく、瞑想に最適なポーズとされています。

下半身の血流が改善

蓮華座(パドマ・アーサナ)を日常的に行うことで、股関節などの血流が改善。生殖器や泌尿器が整えられ、生理痛緩和などにつながる効果が期待できると言われています。また、ひざのじん帯を伸ばし、筋肉を柔軟にすることができ、美脚をゲットしやすくなります。

神とともにある花

蓮華座は、ポーズの姿が「蓮華」(パドマ)の花びらを思わせることから、この名前が付けられたと考えられています。蓮はインドの国花です。インドの神話では、神様が蓮華の上に立ったり、座ったりしていることが多いです。ブッダも例外ではありません。仏教の座法である「結珈朕座」(けっかふざ)は、蓮華座を楽にしたものだといいます。

呼称

<蓮華座の呼称>
読み方 れんげざ
ポーズ名 パドマ・アーサナ
別称 はすの花の座法
英語表記 Padma Asana
英語の通称 Lotus Position
※Lotusとは「蓮(はす)」の意味
関連する座禅のすわり方 結跏趺坐(けっかふざ)

座り方

蓮華座は、ヨガの締めくくりの瞑想の時間などに出てくるポーズです。柔軟性が求められる座法なので、足を組むのがたいへんな人は、まずひざの関節をほぐしたり、足首をまわしたりして、足をしなやかにしてからやってみましょう。

手順

(1)床にお尻をつけて、両足を前に出して座る。
(2)息を吐きながら、右脚のひざを内側に曲げ、右足を左脚のももの上に置く。(右足の裏が上を向いた状態になる。)
(3)息を吐きながら、左脚のひざを内側に曲げ、左足を右脚のももの上に置く。(左足の裏が上を向いた状態になる。)
(4)背筋をのばし、あごを引く。
(5)手は印を組むか、ひざの上にのせる。

※なるべく両ひざが床から浮かないようにします。
※足は左右逆でもOK。
※片方の足だけをももにのせる「半蓮華座」もあります。
※無理やり両足を曲げて、ひざなどを傷めないようにしましょう。

動画

効果

蓮華座には、次のような効果があると考えられています。

  • 心身がくつろぐ。
  • 全身のゆがみが整えられる。
  • 生殖器の機能が整えられる(生理痛緩和など)。
  • 泌尿器の機能が高められる。
  • 自律神経が整えられる。
  • 脚のラインが美しくなる。
  • 姿勢の改善。

関連するムドラー

蓮華座のときにつくる手の形として、「パドマ・ムドラー」があります。

胸の前で合掌し、手の真ん中をふくらませてから、人差し指、中指、薬指の三本の指を離します。蓮の花の咲きはじめを表す形です。

この指の中に、大切にしたいもの、神聖なものを包み込むイメージだったり、女神様にあやかって開花したい気持ちを託します。これによって心の清浄さや豊かさが育まれるとされます。

蓮のように清く

ストレスフルな現代社会を生きる私たちが「泥中の蓮のようにどんな時も清くありたい」という願いを込めることができるムドラーです。

応用版のポーズ

「立位の半蓮華座」

ヨガには、蓮華座を応用したポーズがいくつかあります。その一つが、立ちながら片足だけ蓮華座を足の組み方を行う「アルダ・バッタ・パドマ・パスチモッターナ・アーサナ」(立位の半蓮華座)です。

やり方

(1)山の体位
(2)右の脚を内側に曲げ、足首を左の太ももの付け根のあたりにつける。
(3)右手を体の後ろからまわして右足の先をつかむ。
左腕は上に伸ばす。
(4)息をはきながら前屈する。
(5)左手のひらを左足の外側の床につける。
(6)ひと呼吸静止する。
(7)息を吐きながら、額を左脚につける。
(8)自然呼吸を2回行う。
(9)息を吸いながら上体を起こす
(10)右足と左腕をおろす。

期待できる効果
  • 骨盤や腰の歪みが整えられる。
  • 内臓や生理の機能が整えられる。
  • 活力が出る。
参考動画

参考文献

「YOGAポーズの教科書」