代表的なバランスのポーズ
木のポーズは、片脚で立ってバランスをとるアーサナです。美脚をつくり、バランス感覚を磨く効果があると言われています。私たちの心の状態を反映するポーズでもあり、マインドが揺らぐときにはあまりうまくいきません。集中力を高めて、安定した軸を保つことが大切です。
大地に立つ樹木
木のポーズは、「ヴルクシャーサナ」といいます。ヴリクシャは「木」を意味します。その名のとおり、まさに樹木のように「大地にそびえ立つ」ことを目的として創られたポーズだとされます。ヨガの古典「ゲーランダー・サンヒター」にも出てくるといい、たいへん伝統のあるアーサナです。
脚が「根」、背骨が「幹」、腕が「枝」
木には根があります。その根は、幹や枝の基盤となっています。人間でいえば、根は脚です。私たちの脚も木の根のように体を支えています。
木のポーズでは、自分が樹木になったような感覚を持ちます。そして、両手を若い枝のように、空に向かって伸ばしていきます。背骨は幹です。大地にしっかりとそびえ立たせます。軸足の骨に、背骨が積み上げられることをイメージしましょう。
名称
サンスクリット語 | Vrksasana(ヴルクシャーサナ) |
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英語 | Tree Pose |
別名 | 立木のポーズ |
完成形のイメージ
効果
平衡感覚
両足の筋肉の調子を整え、平衡感覚を発達させる効果があると言われています。
一点に視点を定めて、全神経を集中させることによって、集中力とバランス感覚が養われます。
バランスが良くなると、体が軽くなって、いつの間にか動作が機敏になっていきます。
美脚効果
太ももから足首にかけての脂肪がとれてスッキリしやすくなります。若々しい美しい脚をつくるのに役立ちます。
姿勢
背骨がまっすぐになり、姿勢が良くなります。縮んでいた身長が伸びる効果も期待できます。
やり方
(1)両足を腰幅に開いて立つ。=山のポーズ(ターダーサナ)
(2)右ひざを曲げ、左手または両手で右足のかかとをつかむ。片足立ちになる。
(3)持ち上げた右足を左足の内腿に沿わせてあげていく。できれば左の内ももの付け根につける。
(4)体勢が定まった時点で合掌。この時点でいったん止まる。
(5)左脚で全身を支えながら、息を吸うとともに合掌した手を頭上に伸ばす。
両手はまっすぐのばし、耳をはさむようにする。
(6)両腕を頭上にのばした上体で止まり、深呼吸をする。できるだけ長く状態を保つ。
※静かに呼吸を続けながら、杉の木が天高くのびているさまをイメージしましょう。
(7)息を吐きながら両手を下げ、ターダーサナに戻る。
(8)反対も同様に。
コツ
最初はバランスをとるのが難しく、ふらつくかも知れません。視線をしっかりと前方の一点に集中させることが大切です。
また、立っている足の親指の付け根あたりに重心をおくと、バランスがとりやすいと言われています。