ヨガの鷲(ワシ)のポーズは、 左右の手と足を絡めながら片脚で立つポーズです。 ワシが木や岩の上に止まっている姿を連想させることから、そう名付けられました。 体幹やバランス感覚が鍛えられます。 難易度がやや高いです。

不死鳥のように立つ

鷲のポーズは、サンスクリット語で「ガルーダ・アーサナ」といいます。 ガルーダは、インドの神話に出てくる聖なる鳥です。 顔や翼はワシの形ですが、それ以外は人間に似ており、胴体は黄金です。 毒を持つコブラを主食としており、猛毒を呑み込んでしまうという強さを持っています。 まさに鳥類の王。インドの三大神の一人である「ヴィシュヌ神」が空を飛ぶときの乗り物として活躍します。 こうした神話をふまえ、黄金に輝く不死鳥が立っているようなイメージでポーズをとりましょう。

<呼称>
日本語 鷲(ワシ)のポーズ
英語 イーグルポーズ
サンスクリット語 ガルーダ・アーサナ、ガルダーサナ(Garudasana)

やり方


(1)両足で立つ(山のポーズ)
(2)右足を左足にからめる

両手を腰に置く。

両ひざを少し曲げる。

右足をあげて、右の太ももの裏を左足の太ももの上に重ねる。

右ひざから下を左脚の裏にまわして絡める。

左足でしっかりと床を踏んで、体を支えるようにする。

※両脚を巻き付けるのが難しいときは、太ももをかけるところまでで十分です。

(3)両手をからめる

両腕を体の前に伸ばし、左腕を上にして重ねる。

両ひじを90度くらいに曲げ、手の甲同士を合わせる。

右手を手前に引き寄せて左腕に絡ませる。

両手のひら同士を合わせる。(これが難しい人は、手の甲を合わせるところまででOK)

(4)体勢を整える

背すじをピンと伸ばす。

合わせた手のひら同士を天井の方へ持ち上げる。(できれば二の腕が床と平行になるくらいまで両腕のひじを上げる)

両ひじをなるべく体から離すようにする。

両肩の高さをそろえる。

肩甲骨を下げる。

軽くあごをひき、目線は指先越しに一点を見つめる。

(5)上体を倒す

息を「フーっ」と吐きながら上体を前に倒す。

静止して深い呼吸を4~5回繰り返す。

ゆっくり上体を起こし、膝を伸ばす。手足をほどいて元の姿勢に戻ったら、反対側も同様に行う。

(6)左右逆を行う

コツ

足の裏全体で床を踏む

鷲のポーズは、初心者にとってはバランスをとるのが難しい場合が多いです。

姿勢が安定しないときは、軸足の重心が偏っていることが考えられます。指先も含めて足の裏全体でしっかりと床を踏みしめましょう。

両足の内もも同士をぎゅっと寄せ合うことを意識することも大切です。

骨盤を正面に向ける

持ち上げたほうの脚の付け根とお尻が前に出やすいです。 意識的に後ろに引き、骨盤を正面に保つようにしましょう。

効果

全身の血行改善

ワシのポーズでは上半身から下半身まで幅広く筋肉が使われます。 このため、全身の血行がスムーズになります。 冷え体質の改善に役立ちます。むくみの解消にもつながるため、デスクワークや立ち仕事の人にもおすすめです。

肩こり対策

両腕を組むことで肩や背中の上部がストレッチされます。 肩甲骨もしっかりと開きます。硬くなっていた筋肉がほぐされ、肩こり改善につながるといわれています。

骨盤を閉める

鷲のポーズには、骨盤を閉める効果があるといわれています。デスクワークなどで座っている時間が長くなると、骨盤が開いたままになり、うまく閉まらなくなることがあります。骨盤が開きすぎていると、内臓が下がってきて便秘や生理痛などの原因になります。鷲のポーズで骨盤を引き締める力をつけましょう。

集中力の向上

難易度の高いバランス系のポーズであるため、集中力の向上に役立ちます。

美脚

両脚を組むことで足首、ふくらはぎ、太ももまでが幅広くストレッチされ、かつ筋肉が強化されます。スッキリした美脚へと導きます。

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