脇を伸ばしてねじるポーズ(パリヴリッタ・パールシュバコーナーサナ)は、「脇を伸ばすポーズ」から、ねじりを加えるアーサナです。立位のツイスト系ポーズの中で代表的な存在です。
しぼりの作用
このポーズをすると、骨盤と体幹が逆方向にねじられます。その結果、反対方向に引き合う「しぼりの作用」が骨盤周辺に与えられます。筋肉や内臓に様々な効果があると言われています。
名称と意味
正式名称は「Parivrtta Baddha Parsvakonasana(パリヴリッタ・パールシュヴァ・コーナーサナ)」といいます。サンスクリット語で「パリヴリッタ」は「回転した」を意味します。「パールシュヴァ」は「横腹」を意味します。「コーナ」は「角」を意味します。つまり、横腹をねじるポーズになります。
日本語では「ひねった体側伸ばしのポーズ」などとも呼ばれます。英語名は「Revolved Side Angle Pose」です。
サンスクリット語 | Parivrtta Baddha Parsvakonasana |
---|---|
読み方 | パリヴリッタ・パールシュバコーナーサナ パリヴリッタ・パールシュヴァコーナ・アーサナ |
日本語名 | 脇を伸ばしてねじるポーズ ねじった体側を伸ばすポーズ |
英語名 | Revolved Side Angle Pose |
効果
このポーズでは、お腹のインナーマッスルを刺激することができます。体の内側で内蔵を包み込んでくれている筋肉が引き締まります。
内臓が活性化
腹部の内臓の血液のめぐりが良くなり、消化などの働きが良くなる効果があると言われています。また、臓器が元の正しい位置に戻っていく効果も期待できます。
筋力アップ
腹斜筋
腹部をねじることで、腹斜筋が刺激されます。インナーマッスルが強化され、体幹が強くなります。
腸腰筋
腸腰筋(ちょうようきん)とは、股関節にくっついている足の筋肉です。ポーズを安定させようとするときに、この腸腰筋が鍛えられます。
大殿筋
ポーズするときに後ろ側になるお尻の筋肉(大殿筋)も強化されます。
完成形のイメージ
基本形
易しいバージョン
基本形が難しい場合は、両手を合掌させます。
難しいバージョン
両手を体の後ろで組むと、強度が上がります。
やり方
(1)両足を開いてまっすぐ立つ。 | |
(2)右足のひざを床につけて、左足を前に踏み込んで、ひざ立ちになる。左ひざが90度になるように広めの幅に開く。後ろの足は立てて親指でしっかりと床を押す。 | |
(3)息を吸いながら右手を天井に上げたあと、吐きながら上半身を右へねじる。 | |
(4)右腕のひじを左足の外側に引っ掛ける。 | |
(5)右手のひらを床に置く。手の指先をつくだけでも良い。 | |
(6)重心を前足に移動させ、後ろの足を伸ばす。 左手は、伸ばした足とまっすぐ一直線になるように天井の斜め上へ。目線も指先の方向へ。 |
|
(7)反対側も同じように行う。 |
コツ
このポーズについては「土台がグラグラしてしまう」という感想を抱く方も多いようです。
後ろの足を押し出し、その力を前の足で逆らうように耐えることで、ポーズが安定します。
また、息を吸って背骨にスペースを空けてねじると、いつもより深く旋回できます。
お腹をへこませ、脊柱起立筋と腹斜筋を固定させると、グラつきにくくなります。